韓国の謎のジャンジャン粉
2020/09/06
韓国料理教室のミンジョンさん。
「私は半分日本人。半分韓国人だと思うの。日本人的なところ・・たとえば誰かが嫌な思いをしないように、先回りしてしゃべるところかな..」
こんな風に話をするには訳があって、ミンジョンさんは小学5年という多感な時期に差し掛かるころ、お父さんの仕事の関係で日本に1年間住んだことがあります。

クラスのお食事で、思わずみんなでおしゃべりで盛り上がりかけたところ
「こういった時代なので、食事の最中に会話をしてしまうと、それが嫌だな。。って誰かの心に引っかかてしまうことがあるから今日は静かにしましょう」
そういって止めてくれました。
食事を終えてマスクを着用し、食器洗いをしながら会話は再スタート。
「やっぱりお料理教室は楽しい!。人と会うのが楽しい」
「ふだん会社にいっているから、わたしはこうして人と会うことに抵抗がないの。でも気にする人は気にするのよね。。」
「愛の不時着(韓国ドラマ)おすすめだから見て」
「わたしもみたー!いま2回目」
たわいもない会話が嬉しい。
さて今日のお料理は「ジャンジャントッポギ」。
韓国料理の中でひと際、謎めいた「ジャンジャンソース」を使って煮込む麺料理です。
「みんちゃん!屋台料理?」
ミンジョン「ううん。屋台では見かけたことない!韓国ではトッポギが嫌いな人ってあまりいないんです。バリエーションがほしい!というときにこのお料理を作るの。お母さんとか」
「なんだか焼きそばみたい・・」
「ミンジョン先生!おでん入れ忘れてます」
ミンジョン「あー!ありがとう!」
さて今回のジャンジャントッポギの味付けは謎めいた「ジャンジャン粉(チャジャン粉)」と「大さじ1/2の醤油」この2つだけ。
見た目はまさに「大阪のじゃんじゃん横丁」。でも韓国産。もちろん味はソースでもないし醤油でもない。日本のどこを探しても見当たらない味なので、表現のしようがないんだけど、しいていうなら「味噌田楽のソースで作る麺料理」。 とどのつまり、味噌の味が強くない、甘しょっぱいあの味に近い。
未知なる味の経験は人を一時の自由にさせる。
未知なる味の経験は人を一時の自由にさせる。
そんな思いで残る一皿でした。
< 文 niki 写真 Kazumi>